『「幸せの形」No.82』

私は知らない生き物に、監禁されているようだ。

ようだと書いたのは、寝ている間の出来事だったので、まだ把握できていない。

しかも目を開けるといきなり、全く違う世界だ。

これには驚かされたよ。

その監禁した連中は言う。

お前らはこれから、ここで生活しろ。

わかったな。

理由は教えないよ。

まぁ逃げることもできないし、せいぜい頑張りたまえ。

そう言って連中は立ち去った。

立ち去った私の目の前には女性が。

綺麗な人だ。

私とその人だけだ。

それ以外は誰もいない。

それから数年が経過した。

私たちは結婚し子供にも恵まれた。

やがて子供たちも大きくなった。

兄弟たちは其々に他の姉妹たちと所帯を持った。

子供たちも子宝に恵まれ、たくさんの孫が生まれたよ。

久しぶりに連中が来た。

子供たちは怖がったが、私は慣れているので連中と話した。

色々と多岐に渡る話を、だ。私は帰らせてくれ、とは言わなかった。

今やここが私のホームだからだ。

連中はまた立ち去った。

そして私の寿命も尽きた。

あれから数万年私の子孫たちは、この星いっぱいに散らばりピッタリと張り付いて生きている。

未だに連中は時々、来ているらしい。

今では地球と呼ぶその星に。

      ほな!

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