『「挑戦」No.85』

「でんぐり返しで日本を一周して達成できたら、今度はでんぐり返しで世界を一周するぜ」

そう言って友達は大きな目標に向かい、挑戦は始めたがすぐに戻ってきた。

「荷物を入れたリュックが邪魔で、でんぐり返えれない」

じゃあ軽装にしよう。ということで、ほとんど手ぶら状態でまた出て行った。

すぐに戻ってきた。

「でんぐり返し数回続けてやってみたのだが、アスファルトと自分の背中の間に時々石が入り、猛烈に痛い」

僕は提案した。

何か軽量化したマットのようなリュックのような、そんなのを作ればいいのではないかと。

友達は目をキラキラさせて、帰って行った。

数日後、マットのようなリュックのような、物を背負って現れた。

ニコニコだ。

今回はテストもしてからここへ来たらしい。

彼は意気揚々と出て行った。

どうしていつも僕の家から出発しようとするのか。

数分後、彼はフラフラになりながら帰って来た。

三半規管がおかしくなって、気分が悪くなり道端で吐いたそうだ。

どうする、諦めるか。

     ほな!

この短編小説にはまだコメントがありません。
ぜひ一番最初のコメントを残しましょう。