「この中で一番早い奴はだれだ」
偉い人は僕たちに聞いてくる。
いったい何が早いのか分からない。
漠然としている。
質問をしたいが、質問の仕方をうっかり間違えると、さっきもそうなのだが人が一人拳銃で撃たれたよ。
だから皆んな黙っているしかない。
また聞いてきた。
「この中で一番早い奴はだれだ」
そしたら今度は僕の知らない奴が僕を指差して「彼が一番早い奴です」と答えた。
偉い人は僕を一旦グッと睨み付け、その後それを言った本人に質問をした。
「彼は何が一番早いのかね」
彼は額から汗が吹き出している。
小刻みに震えている。
「もう一度言う。
彼は何が1番早いのかね」
少しの沈黙の後彼は小声で言った。
「ヤクルトの早飲み」
パーンッ
銃声が鳴り響いた。
「この中で…」
ほな!
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