新着のショートショート一覧

  • 貴女へあるみ
    元気にしているでしょうか。ご飯は食べていますか。ちゃんと眠れているのでしょうか。 私はてんで、何一つままなりません。きっと怒られてしまいますね。 貴女が今どうしているか、沢山の人が心配してい... 続きを読む
  • 僕の彼女はクローンだ。 クローンの彼女。僕が初めて『オリジナル彼女』を失った時、クローンサービスというものに彼女が申し込んでいたのを僕は初めて知った。 自分が死んだときに、遺していた細胞から... 続きを読む
  • 「ねえ。」 「…」 「やろうか。」 「うん。」 ベッドの上で静かに抱きあった二人は、次第にねじれるように絡みつき合った。 高揚が絶頂に達した二人は、互いの衣装を鋏で切り始めた。相手の中... 続きを読む
  • 男の爪るもん
     男は、生まれたときから怒っていた。常に怒りを持て余していた。  たいそうな癇癪もちであった男は、いつも周囲に疎まれていた。遠ざけられ、嫌われ、不審がられ、男はなぜ自分がそのような扱いをされる... 続きを読む
  • 先生へるもん
    前略  先生。この度は働き口をご紹介いただき誠にありがとうございました。そして、わざわざ紹介いただいたにも関わらず、裏切るようなことをしてしまい申し訳ございません。  先生の元を卒業して以来... 続きを読む
  •  大怪盗から予告状が届いた。 『貴殿の美術館より、一番大切なものを盗まさせていただきます 怪盗』  この予告状―――いや、挑戦状を受けた美術館のオーナー、有栖川は不敵に笑った。 「わが美術... 続きを読む
  •  するりと滑り落ちたタオルケットの下、露になった素肌を月影の吐息がふわりと撫ぜた。  すっかり冷たくなったダブルベッドから身を起こせば、月明かりに浮かぶフローリングの上、脱ぎ散らかされた女物一... 続きを読む