ある大きな会社であるA社が1億円の大きな案件を引き受けた。
その会社は下請けのB社に5000万円で案件を引き継いだ。
B社は孫請けのC社に1000万円で案件を引き継いだ。
この行為が多く繰り返された結果、最終的に案件が回ってきたZ社に支払われる報酬は1万円になっていた。
Z社の社員はさっそく案件に取り掛かった。仕事は簡単、総理大臣の写真を藁人形に取り付け、くぎを打ち付けるだけだ。
藁人形は高かったので写真だけにした。藁人形はなくてもいい仕事。
この業界は殺し屋の業界であり、最初の案件は総理大臣の暗殺である。中抜きが進んだ結果仕事のクオリティは下がりに下がっていった。
依頼主は一億円を払い、総理大臣の写真にくぎを刺した。
この短編小説にはまだコメントがありません。
ぜひ一番最初のコメントを残しましょう。