『しゃべる靴』

靴屋でしゃべる靴が特売で売られていた。履いた人の本心をしゃべるのでちっとも売れないらしい。
あがり症の僕はこれはめっけもん!とすぐ買った。
なぜなら結婚したい女性がいたからだ。心の底から愛していた。
僕の靴が愛を囁いたが、プロポーズは成功。
無事結婚した僕は数年間はとても幸せだった。でも人の心は変わるものだ。
あの時の気持ちはもうないけれど、僕は嘘が上手になった。
あの靴はもう履けない。

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