『事件簿No.1 猫にゃー』

 開業して暫くお客もなく暇をしていましたら、見かねた母親が仕事を持って来てくれました。それは母親の友人、仮称・舐田 ピロコさん(66歳、主婦)の飼い猫のシャミーの行方が分からないので探して欲しいというものでした。
 早速伺いシャミーの特徴が分かる写真と普段ほっつき歩きそうなところと、念のため動物病院で採取したDNAの資料を貰い捜査を開始しました。捜査内容は割愛させていただき、結果を言ってしまうと、車にひかれて死んでいました。
 残念な報告をしにピロコさん宅へ伺い、色々お話しさせていただいた所、何とペット保険に入っているとの事でした。
 それではと、私は近くのペットショップやネットショップなどを探しまわり、一回り小柄では在りますがシャミーに瓜二つのシャミー・ザ・セカンドを手配してピロコさんと対面させてあげました。
 ピロコさんは悲しいやら懐かしいやら瓜二つで可愛いやらで、わんわん泣き出してしまいましたが、落ち着くと、保険金でシャミー・ザ・セカンドを買い求め、顎を上げて帰っていきました。
 後に、シャミー・ザ・セカンドと一緒に幸せそうにしている写メが送られて来ました。
 以上、事件簿No.1でした。また宜しくお願いします。

この短編小説にはまだコメントがありません。
ぜひ一番最初のコメントを残しましょう。