『くしゃみ』

 フィクション、今日こうして強行したその虚構には境界線が透明になっていく教戒、透明高速道路時速170kmに空を飛んでいる気分になってゆくそれは愉快か、融解か、君が本当に空を飛べるための妄想。

 ファクション、そうこうして走行した構想には穴だらけにアナフィラキシーがあら限界、在りし日に有りもしない粗を120分でさ迷って行くそれが軽快か、警戒か、君が相当にそう遠くない思いを乗せるための創造。

 フィクション、ファクション、フラクション、クラクション。

 花粉症のようにもっとそう、妄想と想像は創造されていくそれにアレルギーと嘔吐する。

 事実無根は事実、根性なしがフィクションと言い訳をするのは生ぬるい女のようなファクションで、水曜日に踊っているのはガラスの靴で罅割れた幻覚だとして誰かは見ている聞いている吸っている吐いている。

 君はいま水を欲したのだから潤うまで飲み続ければいい。吐き出した芳醇は生臭いから吐きそうだろうよファクション。

 フィクションを愛せない。
 ファッションなんてどうでもいい。

 そこで立ち尽くしたフィクションのフィルムの向こうに君がいるからはい、クッションあげるから座って開いて手を打って結んでみようよ現実を。君はワイフをワイプに閉じ込めて切り離しているフィクションで。

 イメージ、イマジン。覗き混んでる暇人を除いてしまえばいいんだろうか。僕はただ君の好きなものはなんだろうかと、透けて見た裏側に走って逃げてみる。

 最初はみんな新しかったんだ。
 呼吸の違いに気付く人はいない。
 最初はみんな新しかったんだね。
 

 水は胃液で溶けて吸った、君の呼吸に饐えてみたい。

 履き違えたガラスの靴は刺し違えた幻想、自分のファクション、それはフィクション。

 現実に幻覚する。幻滅と発明の破壊に気が狂ってしまったから硬直してい実現に乾杯。つまらない話さ。つまらなくもないはずさ。

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