『事件簿No. 11 ブルーヘアーズ』

 この夏、大学時代の友人がレコードデビューをしました。バンドで、名前はブルーヘアーズです。なぜそんな名前かというと、これには理由があります。ブルーヘアーズは、メンバー皆髪の毛が青いのですが、元々は日本人の為黒髪です。話は、プロダクションに入る頃まで遡ります。
 とある夏の終わり、バンド活動をしていた彼らは、とあるプロダクションのオーディションに合格します。私にも朗報が届きました。私も職業柄怪しい芸能界のことですので、プロダクションの素性をボランティアで調べると、なんと、政党までやっている、カルト教団S系のプロダクションでした。私は慌てて彼らに報告したところ、彼らもチビって、3日で髪の毛が公明ブルーになってしまいました。そこで私は弁護士を紹介し、芸能界デビューは諦める旨、そのプロダクション側に伝えました。特に合格しただけで、何の借金もなかったのでどうにかこうにか辞めることができました。ただ、実家のアドレスや電話番号まで教団は知っているので今でも気持ち悪いみたいで、髪の毛は依然青のままですが。
 しかしその後、頑張って努力していたところ、別のオーディションに合格し、バンド名も以前の苦い経験の教訓を生かし“ブルーヘアーズ”として、とうとうデビューを果たしたのでした。
 頑張れブルーヘアーズ!

話はブルーヘアーズという名前の由来のようですが、チビってそんな色になったってことですか? 語り口から半分、実話も入ってるのかなあー。なんか不思議な作品ですねー。