『頼りすぎた男』

「アレクサ、いつもの音楽をかけて」

雰囲気の良いジャズクラシックを聴きながら、グラスを傾ける。男の日常だ。
最初こそ機械に話しかけることを躊躇っていたものの、いまやアレクサは男の日常に無くてはならないものになっていた。

だいぶ酔いがまわってくると、ふと男の脳内に一つの台詞が浮かんで来た。普段なら言わない馬鹿げた台詞が、男の口から放たれる。
「アレクサ、うんこして」
数秒が経過する。男は自分の行動を笑っ
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)」
スマートスピーカーから大量のうんこが部屋中に放たれる。とんでもない量、とんでもない臭いだ。男はたまらず叫んだ。
「アレクサ!うんこをやめてくれ!」

「すみません、それはできません」
男の意識は途絶えた。

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