『堕氏旅館』

僕は父の紹介で富士山の麓にある《堕氏旅館》にいった。その旅館では2泊3日の予定だったが近くで熊が出て登山客が襲われたことにより2泊伸ばさせてもらった。3泊目の夜何か騒々しいと思い廊下に出ると旅館の人たちが騒いでいた。何事かと聞くと旅館付近に熊が3頭出没したとのこと。いま猟師や警察が向かっているとのことなので大人しく部屋で寝ていると自分の前に何かを持った人が立っている。声を出そうとしても体を動かそうとしてもダメでもう終わりか、と思った瞬間旅館の壁をぶち破って熊が入ってきた。その後の記憶はない。気がつけばそこは病院のベッドの上だった。その後助けてくれた警官を訪ねて警察署に行くとそんな名前のやつは知らないといわれた。後から聞いた話だがその時の警官は一つおかしなことを言っていた『もう2度とこの場所に来るな』と。間も無くしてその旅館で殺人事件があったのが報道されていたしかも殺害現場は僕が泊まっていた部屋だった。
殺害されていたのは猟銃を持った男で旅館の周りには3頭の熊の死骸もあったらしい。

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