『「部屋」No.4』

なにも動かない、なにも動かせない。

光が窓からさしている。

本棚には難しそうな本が。

天上は高い、シャンデリアが見える。

床にはペルシャ絨毯。窓の外は自然が。と

ても静かだ、なんの匂いもしない。

横も後ろも上も下も存在しない、前だけの世界。ずっと何百年もこのままこの部屋を覗く者はあっても、訪ねてくる者は一人もいない。

ただそこに部屋があるだけだ。

部屋は大袈裟な枠に囲まれている。
部屋は壁にかかっている。
今日も沢山の人々に見られながら。

               ほな!

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