『「ゼンマイ式」No.47』

空を触ったら、空が破けた。

ピューピュー風が、そこから吹いてくる。

その風はちょっと焼き芋の匂いと似ていた。

ピューピューがうるさいから、空をセロテープで貼った。

まぁ見た目は直った。

気分が良くなったので、鳥を飛ばした。

七色の羽を持つカラス。

向こうの方から、でんでん太鼓の絵を持った大人風な赤ちゃんがやって来た。

笑っている。

ヨダレが凄い。

ヨダレで海ができて、その赤ちゃんは海に沈んだ。

シマシマ模様のクジラを泳がしてやった。

眠たくなってきたから、空を全部はがして夜にしてやった。

焼き芋の匂いが充満した。

夜と共に眠りについた。

       ほな!

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