『「輝いた草原」No.67』

どうやら知らない間に居眠りをしてしまっていたらしい。

心地よく小川がせせらぎ、レンゲが咲き乱れる場所に横たわっていたら仕方がない。

それを目が覚めた今、改めて思った。

どんな夢を見ていたっけ。

確かあの人の夢を見ていたような気がする。

夢のあの人は私に「元気かい?」と聞いてくれたような気がする。

でも手を振っていた。

離れて行くのか、近寄って来るのか。

そんな夢から覚めた今 、年甲斐もなく、歳には勝てない。

涙もろくなったものだ。

緩やかと流れ行く風の中を、一人で歩き進める。

すると現れるのは、かつて私が大好きだった草原があるに違いない。

そこに辿り着いたら寝転んでみたいものだ。あなたとの思い出と共に。
             
ほな!

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