先生の背中に誰かがヌード写真を貼り付けた。
先生が黒板に向かう度に、金髪のボインが僕たちに微笑む。
先生がこっちを向く。
蟹みたいな顔の先生。そのギャップが良い。
蟹、ボイン、蟹、ボイン、蟹、蟹、ボイン、
ちょっと蟹、ボイン、ボイン。
クラスのみんな、笑いを堪えている。
ガムテープの粘着が弱かったのか、窓からの風にボインが飛ばされた。
一人の生徒が「あっ」と声を出した。
そこからスローモーションのように、ボインはヒラヒラと風に乗り教室の隅に着陸した。
周りを見回した。
みんな残念そうな顔。
残ったのは蟹のみだ。
ほな!
この短編小説にはまだコメントがありません。
ぜひ一番最初のコメントを残しましょう。