恋愛

  • azureあるみ
    夢を見た。 気がつくと右目に違和感があった、触れてみるとそれは酷く痛む。慌てて鏡を見ると私の顔には桜の花が咲いていた。目につく部分を確認するとどうやら左腕にも同じものがある。 ーーーなん... 続きを読む
  • 靴屋でしゃべる靴が特売で売られていた。履いた人の本心をしゃべるのでちっとも売れないらしい。 あがり症の僕はこれはめっけもん!とすぐ買った。 なぜなら結婚したい女性がいたからだ。心の底から愛し... 続きを読む
  • 「俺、結婚するから」  ひぐらし達がどんなに大合唱を奏でても、私の頭ではその言葉が響いていた。 どこまでも高い夏の青空の下で、私の顔は曇っている。 懐かしいこの場所で、草の匂いがする... 続きを読む
  •  そいつは何でもかんでも人助けをしようとする奴だった。  とりあえず目についた、困っている人は誰でも助けた。授業初日に教科書がないやつには自分から教科書を見せる。昼の弁当を忘れたやつには自... 続きを読む
  •  教室の視線は、前方で演説のように語る教授に向いている。経営についての知識がない下級生にも伝わる分かりやすい説明は、基礎を取り損ねた身としては復習の役割を果たしていた。けれど二回目の講義を真面目... 続きを読む